3-09 販売:請求書は誰が作成すべきか?
「どの部署の誰が請求書を作成すべきか?」
簡単に聞かれることが多いですが、実は、この質問結構な難敵です。
そのまま答えてしまうと下記になります。
「請求情報を請求書に正確に転記できるなら誰がやってもいいです。」
でも、これは質問された方の意図とずれているのは明らか。
「どの部署の誰が請求書を作成すべきか?」という問いは、実は、大きすぎます。
なので、この問いを分解してみてから答えようと試みます。
①「請求書の偽造を防ぎ、資金の着服を防ぐにはどういう職務分掌が正しいか?」
②「どの部署で作成したほうが、正確な請求書作成業務が効率的に進むか?」
というように分解することもできます。
売上のプロセスは基本的に下記となりますが、
受注⇒販売⇒請求⇒回収
①に対しては、販売/売上と請求と回収のそれぞれの段階は人を分けたほうがいいです。
②に対しては、請求はどうしても客先との調整を伴いますので、その情報に近い人がいいということになります。
これと合せて、他の前提条件をさらに聞き出して、回答することになります。
例えば、各部署の人員の状況等の前提条件。
さて、一般的に実務ではどうでしょうと聞かれると?
組織規模の小さな会社では、財務部門や管理部門(経理、財務、総務)が行っており、
組織規模の大きな会社では、営業管理といった営業所、支店にもうけられて管理部門が行っていることが多かったです。
販売/売上と請求の職務分離が先に来て、その後、請求と回収の職務分離が来ているようです。