3-10 販売:入金差異リストを必ず作成できるようにする
売掛入金差異リストを作成する
入金差異リストとは、売上債権が入金予定通りに入金されなかったときに、そのズレの状況を一表にまとめたもので、そのズレの要因も記載します。
回収は月次周期で行われることが多いので、一般に月次で作成されます。
私は、この表の作成は必須!
だと考えています。
理由につきましては、以下お読みください。
この入金差異リスト、あなたの会社では作成されていますか?
もしかして、入金差異は各営業マンが把握しているだけで、トータルで一表になってはいないということは無いでしょうか?
当然、営業担当の協力は必要ですが、
この入金差異リストは、資金を扱う部門(管理部門や財務部門)が作成、とりまとめて一表にすべきです。
なぜなら、営業担当がうっかりミスで売上処理を誤っていた場合、なかなか自分では言い出せないから、そのまま放置が続くということが起こります。それよりは管理部門がとりまとめしたほうがズレとその要因が社内で明らかにできて、早期に対応が可能となるからです。
さて、『入金差異リストを必ず作成できるようにする』としてますが、
入金差異リストを作るときには、
まず、入金予定日が社内で共有されていることです。各営業マンだけがそれぞれ入金予定を知っているのではなく、管理部門(財務担当)も知っているという状態を作っておくことが必要です。
次に、入金と売掛金を一対一で紐づけして、消し込むことが必要です。この作業は入金の度にしておく必要があり、結構な工数がかかります。
上記ができて、初めて入金差異が把握できます。
その後、ズレの要因を営業担当が管理部門に報告し、管理部門がとりまとめを行います。
『入金差異リスト』には、問題のあるズレが載ってくることがあります。
例えば、
・2か月以上入金がされていない
・少ない金額で入金されている
・入金だけある
のようなズレです。
なぜ、このようなズレが生じたのか早期に判明させることが必要です。
ズレの要因を明確にせずに放置していると、会社に不測の損失を生じさせることがあります。
さて、上記のズレの例示、考えられる要因は何でしょう?
例えば、
・架空売り上げ
・単価誤り
・売上計上漏れ
という要因も考えられます。
が、他にもいくらでも考えられますので、個別調査で明らかにする必要があります。
『入金差異リスト』は、会社にとって大切な回収が適切に行われているかどうかを明確にし、
もし、問題があったならそれを早期に明らかにするといった役割を果たす非常に大切な表です。
だから、『入金差異リストは必ず作成できるようにする』ことが大事です。