2-07 予算制度は形骸化する

予算制度が機能していない

『予算制度を形骸化させてみる』

例えば、下記の状態にできれば、予算制度は形骸化させることができます。

・各部署の経費削減だけが目的化

・予算と行動計画とはつながっていない

・計画を予算に按分してみた

・予算は作るだけで、PDCのCは実施できてない、次のPには反映しない

・今年の予算は昨年の予算と同じ

・etc

あなたの会社で思い当たるところはありませんか?


予算管理とPDCサイクル

予算管理は、PDCのPとCに分かれます。Pが予算編成、Cが予算統制です。

P:予算編成は、主に会計情報を使い、会社の行動計画を事前検証する行為。

→会社の経営資源は限られているので、その配分をよく考える。経営資源を配分すると考えた場合、短期のみでなく、中期、長期の視点が必要なことは自ずとわかりますよね。

C:予算統制は、主に会計情報を使い、会社の行動結果を実行時検証する行為。

→会社の行動はなんらかの形で会計情報に変換されるので、会計情報を用いてざっくりと検証する。その実施頻度は事業の変動性の大小によって異なります。


予算制度を形骸化させないために必要な3つのこと

予算制度は導入されているものの、

なんかうまくいっていないなと感じておられたら、下記ができているか、確認してみて下さい。

予算制度が形骸化しないためには、下記が必要です。

①予算編成、予算統制の一般的な目的が社内で理解されている

②予算自身が関係者皆にそもそも理解されやすい形になっている

③予算管理について、定期的に社内教育、研修が行われており、その仕組みを皆が理解している。

①②③、いかがでしょうか?


<視点>

予算管理は、予算編成で息切れしては、意味がなく、逆に負担になってしまいます。

皆の理解レベルに合わせた簡単な形から始めることが必要です。

予算管理レベルを上げたいなら、皆の理解レベルを上げる教育が必要です。


予算制度について、OJTという名の放置ではなく、

所管部署が責任を持って社内に教育・浸透がせることが必要です。

経営者であれば、責任者を明確に定めることが必要です。