2-23 財務:一般取引と同様に銀行と交渉することはできる

銀行側も得する金利下げ交渉。

一番大事なのは、一般取引と同様に、銀行ともいつでも交渉の余地があると知っておくことだと思います。

不動産投資の際に実施した、2.5億の事業ローン。

自己資金ゼロ、全額借入資金で投資したものだから、利息支払負担が重くて収支もトントン。

将来修繕費を積み立てると残るキャッシュはわずか(固定資産税の負担が予想外に大きかった。)

変動金利が上がれば借入金額が大きいだけに大幅赤字になる可能性があります。

近隣にも同時期に賃貸マンションが建っており、家賃の値上げはそんなに簡単にできない。

危機感から銀行に金利下げの交渉を繰り返しました。

1回目は修繕積立金の積み立て資金を、定期積立、保険積立にて実施することを交渉材料に、

長期借入金の基準金利を下げてもらいました。

どちらにしても積立は必要だったので、こちらに損はありませんでした。

(ただし、お金は固定されるのでつかえませんよ)

2回目は、実際に修繕実施時に、修繕費を短期借入金で調達することを交渉材料に、

長期借入金の基準金利を下げてもらいました。

短期借入金の支払利息より長期借入金の利息支払予定の削減金額の方が大きかった。

積み立てておいた資金を修繕費にそのまま充てるよりも、全体としてのキャッシュアウトは減りました。

簡単に整理すると

銀行側としては、

・新規金融商品が売れる(成績UP)

・新規短期借入金が売れる(成績UP)

・既存貸付金が返済以外で減るのを避けられる(成績DOWNを回避)

・金利下げの影響は長期で分散(通常銀行員は数年で支店移動)

・VIP客との信頼関係維持確保

なので、Winだと思います。

こちら側としては

・全体で見れば金利支払額は削減でき(キャッシュアウトフロー総額DOWN)

・何かトラブルが起きたときの現金を確保し続けられる(手元流動性確保)

ので、Winでした。

繰り上げ返済のほうが、支払利息の削減効果は大きいかもしれませんが、

これからの賃料収入の不安定さが心配なので、手元資金の流動性確保を優先しました。

銀行側も得する金利下げ交渉。

交渉材料があることに気づくことも大事ですが、

一番大事なのは、一般取引と同様に、銀行ともいつでも交渉の余地があると知っておくことだと思います。