1-07 内部監査:業務の効率性を上げるフレームワーク

フレームワークを利用して理解を促す

「業務の効率性や生産性をあげろ」と言うこと自体は誰でもできますね。

では、そう言えば、皆に伝わり、理解され、自律的に業務の効率性や生産性があがると思われますか?

まあ、あまり効率性があがるなとは感じられませんよね。


ここで、お伝えしたいのが、ファシリテ―ションのテクニック。

理解されにくい課題であれば、細分化するなり、階層を下げたりして、関係者に理解してもらえる形を創り出す。この関係者に理解されやすい形をフレームワークと言います。


例えば、業務の効率化であるなら、3M(ムリ、ムダ、ムラ)というフレームワークがあります。

ムリ、ムダ、ムラはいずれも非効率の現れであり、具体的に実感できる事象です。

業務の効率化という課題を、非効率とは何だという逆の視点に切り替え、さらに、実感しやすい事象に具体化、細分化しています。


「業務の効率化を上げよう!」より、「ムリ、ムダ、ムラを無くしていこう!」の方が、具体的な行動を想像しやすいと思いませんか。



内部監査では、監査で課題を発見する度に、その課題に対して改善の方法を個別具体的に指示監督しているような暇はありません。個別具体的な改善は、現場に任せるしかありません。それでも、自律的な行動をするだろうなという道筋はたてておきたいものです。そんな時に、フレームワークという切り口を用いて少しでもディスカッションをしておけば、少なくとも1回は自分事として考えるという最初のベイビーステップを踏み出すことができます。



おまけ / 二つの視点の使い分け

・ポジティブアプロ―チ と ネガティブアプローチ

・目的論 と 原因論

・ソリューションフォーカス と なぜを5回繰り返す

いずれも、

前者が、目的や理想に着目し、目的や理想にたどり着くためには何をすればいいかという考え方。

後者が、真の原因に着目し、よくない結果がおこった原因を深く追求し真の原因を改善するという考え方。

です。

どちらが、優れているとか、いないとかではなく。それぞれの場面で使い分けが必要です。

怖いのはどちらかしか知らずに、強引に進めて、良くない結果を作りだしてしまうことです。