5-05 ファシリテーション:『対立関係に立たないように注意する』

何かやらなければいけないテーマがある場合、

人と話すとき、物理的にもイメージ的にも『向かい合わせ』の位置関係に立たないように意識しています。


『向かい合わせ』の位置関係は、対立の位置関係です。

感情的な緊張状態が生じやすいので、率直な意見が出にくい場になります。

これは避けたい。

では、どういう位置関係がいいのかと言えば、

『向かい合わせ』では無く、

『横に並んで同じ方向を向いて、同じものを見ている位置関係』が理想形だと思っています。

この位置関係に立つと焦点は見ている同じものに集まり、感情的な緊張状態は回避されます。

感情的な緊張状態を取り去って、リラックスした状態がつくれれば、お互いに率直な意見を安心して口に出すことができる場ができます。

建設的な成果を目指すには、この安心できる場をつくることがとても大事だと思っています。

『向かい合わせ』にならず、『横に並ぶ』ために普段、具体的な工夫をしているのでご紹介します。


それは、『話相手にも見せるメモ』です。

決めなければならないテーマがある場合、

A4白紙を準備しておき、それを二人の間に置きつつ、水性ペンでお互いに見えるようにメモを取ります。

そうすると、たとえ向かい合わせの位置に座っていても、精神的には同じ方向、同じものを見ている状態になります。また、テーマに力を集めることもできます。

これを始めてから、人と話すことが、一つ楽になりました。

「あ、このままだと、話がまとまらんな」と思ったときにも、

おもむろに、A4白紙をとりだして、メモを相手に見えるように取り始めます。

そうすると、自然と話しの方向をコントロールできてしまいます。

せっかく、クライアントの方とお話するときによく話が飛んでいるなという感想をお持ちの方にも、『話相手にも見せるメモ』はおすすめできます。