5-04 それぞれの立場で『皆それぞれに正しい』

皆それぞれに正しい

『皆それぞれに正しい』

言ってみれば、皆がそれぞれの立場、考え方があるのだから、皆それぞれに正しいというのは当たり前のことです。

が、私はそれがわかっていなかった。


正論、あるべき論を武器に、突き進んで行きました。

その結果、経理課長ともめ、部長から叱責をいただき、役員からはあいつを仕事から外せと言われ、自分の会社の中ですら味方がいなくなる状態を作ってしまいました。

非常につらい状況になり、精神的にも参ってしまった私は、最終的には自らその仕事を外れることになりました。振り返ると、9か月ほどの意味のない一人相撲でした。


今ならわかる。今の私なら、その時の自分に言ってやれる。

「正論を武器にしてはいけない。そもそも武器をもつんじゃない。」

皆それぞれの立場でそれぞれに正しいのだから、その正しさをまず認めて、そのうえで変えなければならないところがあれば、皆の協力を得ながら変えていくしかない。


この時の経験から、コミュニケーション能力をあげたくて、現状を何とかしたくて、コーチングの本を読みあさるようになりました。それにも飽き足らず、今度は何とかうまくやりたいという気持ちが強くなり、ファシリテーションの本や他のビジネス書を多く読むようになりました。今でもいつも手元にビジネス書が1冊か2冊持っています。


「しんどかったなー。」

出会う人には、私と同じような失敗をしてほしくないと思っています。

だから、誰かが、人の感情や、組織の力学をおろそかにして、むやみやたらに突き進まないように、私は、下記のキーワードを忘れないようにしていることをたまにしゃべったりもしてしましますが、善意です。うっとうしければ聞き流しておいてください。

『皆それぞれに正しい』

『ノーサプライズ(誰も不意打ちされたくない、頼む事前に説明してくれ)』

『人は論理で決めるのではなく、感情で決める』

『人は感情の動物』


出典は、ひとつめは、コーチングの本から、二つ目はマッキンゼー関係の本から、

三つめ四つ目は忘れました。