5-02 ファシリテーション:『人との違い』が資源となる

*下記の用語説明は個人的見解です。間違っていましたらすいません。

『コーチング』が個人の中から能力を引き出すコミュニケーションスキルであるなら、

『ファシリテーション』は、集団の中の個人の違いをぶつけ合い、新たな成果を生みだすコミュニケーションスキルである。


極端に言えば、

参加メンバーが同じ価値観を持っている集団であれば、意思決定は早いかもしれませんが、

その成果は画一的なものになりがちです。


対して、

参加メンバーがそれぞれ別の価値観を持っていれば、それぞれの価値観を超えた成果を得られる可能性があります。

そこでは『人との違い』が資源であると言えます。

ただ、そんな価値観がバラバラの集団だったら、声の大きい人の意見が通る場合が度々ありえておかしな意思決定になることもあれば、意思決定には時間がかかってしまうこともあります。

そんな中、その「成果を得られる可能性」をできうる限り最大にするために、議論のプロセスをコントロールするスキルがファシリテーションスキルです。

私は、最初、クライアントの上司と担当者と、自分の上司との意見調整を何とかうまくやれないかと悩んでいました。『コーチング』を勉強して、相手に配慮することや、意見を引き出すことができるようになっても、この『それぞれに正しい』意見をお持ちの集団の意見調整はうまくいっていなかったと思います。

意見調整と言いながら、自分の意見もしくは私の上司の意見を通そうとしていたのですから、クライアントからは反発を受けますよね。


そんな時に、勤め先にて、ファシリテーションという言葉を知りました。

実際にファシリテーションスキルを教えてもらったわけではないのですが、興味を持つきっかけになりました。

その後、ファシリテ―ション関連の書籍を何冊も読みました。

詳細なスキルの説明は省きますが、『場をコントロールする』ことに注力するようになってからは、意見調整に終わらず、皆の納得を大事にしながら一つの結論を得るということができるようになりました。

私や上司の元の意見とは違う結論になっても、皆が納得できるところに落ち着くようになりました。


簡単に言うと

めいめいが勝手に意見を言い合っていたら、そら紛糾するか、不満が残るでしょ。

誰か指揮をとったらどうよ。

というときに、

指揮をこっそり買って出てみました。

で、指揮をこっそりやってみたら、思ったよりうまくいったということです。

「うん、指揮者不在が一番の問題だったのね。」と思っています。

ファシリテーションスキルを用いれば、皆の納得を得ながら、最大の成果が得られる!

まあ、上手な人がファシリテートすればですけど。

ただ、上手じゃない私でも、いくつかのファシリテーションスキルを使えば、それなりに参加者の納得を得られるようになったと思います。