4-04 資金:必須!『預金締めのダブルチェック』
預金締めとは、会計帳簿や預金出納帳の残高と
通帳やインターネットバンキングの残高を照合し、一致を確認することです。
(厳密にはズレることもあるので、そのズレの内容を分析することも含みます)
これを複数の人の目で実行する(ダブルチェックする)
これを地道に日次や週次、月次で実行する。
これが、実行されていれば、資金不正の9割は無くなるんじゃないか。
とまで、思っています。
「何だ、その程度のことは知っている。」とおっしゃられる方もおられるとは思います。
『預金締めのダブルチェック』を実行できているのであれば、その方にとっては、当然のことで、ことさら強調されても仕方ないとの感想は当然です。
でも、もしかしたら、人数が少ないことを理由に、チェックしてくれる人がいないことを理由に、『預金締めのダブルチェック』」を実行出来でいないのであれば、
預金の無くなりやすさ、横領のされやすさ、自分がどれだけ疑われやすい立場にいるのか
考えてみてください。
預金の紛失リスクをとらえなおしてください。
捉えなおしてみて、もしかして今の認識よりリスクが高いと思った場合は
それに合わせて管理レベルをあげることを考えてみてください。
経験上、経営管理や業務管理ができている会社は、『預金締めのダブルチェック』を実行されています。会社の規模や組織の規模は関係ありません。経営管理の要諦や基本的な考え方があるか無いかです。上場会社でも実行できていないことがあれば、非上場会社で従業員20名程度でも社長自らダブルチェックを実施されていたりします。
不思議なことに、上場会社の非上場子会社はできていないことが多いです(預金締めのダブルチェックの必要性については知っているはずなのに)。
(追記)
具体的な預金締めの方法
⇒『銀行勘定調整表』を作成して管理する
預金の締めとダブルチェックを上手にされている会社では、A4一枚で、預金残高照合表といった管理表を1枚作られています。
・毎月末もしくは日次で作成
・全口座を載せます
・【帳簿残高】各口座ごと会計/管理帳簿残高を記載
・【実際有高】各講座ごと通帳、インターネットバンキング、証書の残高を記載
・差異があった場合は、その差異の理由を記載
・当該表を担当者が作成、上長等がダブルチェックを実施(作成印、確認印添付)
実は、上記は『銀行勘定調整表』という、管理資料です。
それを口座ごとに分けるのではなく、全口座を一表にまとめてしまうことがコツです。