3-07 販売:売上処理を営業担当者が実施しないほうがいい理由②
売上処理は営業担当以外のものが実施することにしておいた方がいい
その理由は?
①営業担当はいつでも売上に追われていて、ついつい、架空売上や先行売上をしてしまうというのでやらせないほうがいいという職務分掌の観点が一つ
②もう一つは、顧客と直接接触する営業担当、単純な事務処理をするより、もっと重要な仕事に専念させてあげるという業務効率化、ポジティブな理由が一つ。
前回は、②の業務効率化の方について書きましたが、
今回は、①の職務分掌の観点について書きます。
職務分掌は、仕組みで実施します。
要は、営業担当者が売上処理を意図的、意図的でないにかかわらず、
間違わないような仕組みを構築することです。
関与人数や、事業の複雑性など、色々考慮して、
全体として間違いを無くす仕組を目指す必要がありますが、
どこでも通用しそうな一般的なもののみ書いておきます。
①受注と売上を一点一点突合して消し込むこととしておく
②締め日以降の売上値引、売上取消処理は認めないか、営業部長承認が必要としておく
(営業部長分はさらに上役による承認)
③売上明細(売上値引、取消含む)を、上長が定期的にモニタリングする(週次くらい)
どれが一番大事?
③が一番大事で、導入しやすく、効率的です。
間違いを早期に発見するとともに、売上や営業担当の状況を把握することにつながります。
(受注明細のモニタリングと同時実施するとさらに効果的)
これなら、営業担当が売上処理を実施していても、見張られている状態を作ることができます。
意外と実施することが難しいことがあるのが、
①の受注と売上を消し込むという作業。こんなのやって当たり前と言われるとは思いますが、受注ナンバーと売上ナンバーが違うので、紐づけできませんと言われることは意外に多くあります。
次の販売システム導入時には、ぜひ、販売プロセスを一気通貫する管理ナンバーを持たせるようにしてください。