3-05 販売:長期受注残にならないうちに手を打つという考え方

受注残明細から異常を読みとることができる

受注残明細を見てみると営業活動の異常点が見つかることがあります。

受注残明細に乗っているのは通常の取引によるものばかりではありません。

特に長期受注残がある場合、その発生理由と影響に留意する必要があります。

例えば、

受注キャンセルによるもの。客先からの注文が入るものと見込んで受注処理をします。

でも、受注はありませんでした。

部品調達、製造は始まっており、もう言い出せない。

そのうち受注があるだろうと待ちます。待ちます。待ちます。見ないことにします。

と、こうなると、作ってしまった製品の転売も難しくなります。

他にも

受注を二重入力。一つの製品は無事出荷され代金も無事回収。もう一つの製品は物流倉庫に置かれる。

その存在に営業が気づいていればいいですが、気付いてないと。

その製品は、受注引当を待つ。待つ。待つ。古くて売れない。

と、こうなると、製品の転売も難しくなります。

このような事を繰り返さないようにするためには、どこを改善していけばいいでしょうか?


正直、長期受注残になってしまった場合、これについては手遅れです。

受注を取り消して、損を覚悟で処分することになるでしょう。

(損になっても一部は税金帰ってくると開き直って)


ですので、

長期受注残になる前に発見してに手を打つ、もしくは

長期受注残を生じさせないように仕組みを改善することが大事です。

(どちらも、キーになるのは受注残明細の担当者以外の方によるモニタリングです)