3-02 販売:与信管理の方法(実務)
与信管理は仕組みの組合せで行います。
与信管理は仕組みの組合せで行います。
前回、与信管理は実際に難しいとお伝えしました。
では、実際的な運用はどのようなものになるのか?
何か決定的な方法があるというものではなく、いくつかの統制(仕組)の組み合わせにより貸倒リスクを減少させるという方法で行われます。
具体的には、
①回収方法による工夫
①回収方法による工夫
全部前金、一部前金、保証金を先にもらう。
現金(預金振込)が無理であれば、約束手形をもらう。
回収までの期間を短くしておく
②相手先の状況を知る工夫
②相手先の状況を知る工夫
決算書、税務申告書等の提出を求める
信用調査会社の信用調査レポートを購入する
相手先の視察を行う
③入金の状況を知る工夫
③入金の状況を知る工夫
入金の遅延がある先については、注意もしくは①②を実施
④売掛金の相手先別残高をモニタリング
④売掛金の相手先別残高をモニタリング
与信限度額を事前に決めておき、与信金額を超える取引高や売掛金残高については社内検討する
与信金額を前もって決めてしまわず、残高を見て都度検討する(相手先ごとの回転期間や年齢のモニタリングの実施も効果的)
*①~④までをすべて組み合わせて実施するのが、実際的な方法でです。
*①~④までをすべて組み合わせて実施するのが、実際的な方法でです。
入金遅延が無いことだけをもって、与信は大丈夫と言われることがありますが、
①~④の方法があることを見ていただければ、それだけでは、リスクに対して不十分であるとわかっていただけると思います。
ちなみに、④については、実施していないか、実施していたとしても担当者任せになっている会社もありますので、④については上席者が定期的に実施した方がいいです。
貸倒れリスクを防ぐ観点からは④の実施が最も大事です。