3-18 購買:請求違算一覧表を作成する
Post date: Apr 12, 2016 1:59:31 PM
請求違算とは、受け取った請求書と検収情報(買掛金)とを照合した際に生じた差異のことを言います。
私はこの請求違算の調査、分析、改善活動は必須であると考えています。
どうしてだと思いますか?
自社が正当な支払しか行わないように、
言いかえると、間違って支払うことを防ぐためです。
財務部門では、請求書を受け取った際、その請求書が正しいものであるかどうかを確認します。
具体的には、社内にある検収情報(買掛金情報)と請求書情報を照合し、
請求書情報の金額、数量、品名、支払時期などが検収情報が一致しているか確認します。
一致が確認できれば支払が行われます。
一致しなければ、仕入先の請求書を修正するか、社内の検収情報を修正するかして、
とにかく一致させるまでは支払は行われません(お金を扱う財務部門はそうあるべきです)。
ただし、一致させたら終わりではなく、
この差異は、その要因とともに一表に記載し、関連部門、経営幹部、経営者にて定期的に共有することが望まれます(『請求違算一覧表』といいます)。
どうしてだと思いますか?
そのような差異が生じることを減らすためです。
差異が生じることが減れば、それだけ誤って支払う可能性が減ります。
請求違算が生じる要因は、仕入先要因、社内要因に分かれます。
仕入先要因であれば、仕入先に請求書の修正をお願いし、正当な分だけ支払を行います。
社内要因であれば、支払は請求書どおりに行いますが、これで終わりとはいきません。
なぜ、社内要因で差異が生じたのか、どうすれば差異が生じなくできるのか改善活動を実施する必要があります。
仕入先要因とてしては、
・仕入先の単純な請求金額の誤り
・仕入先の単価の誤り
・仕入先の売上計上時期の誤りによるもの
等があげられます。
どれも、請求書通り支払うのは誤りです。仕入先に改善してもらう必要があります。
社内要因としては
・社内での仕入(検収)処理時期の誤り
・社内での仕入(検収)処理のモレ
・社内での単価の登録誤り
等があげられます。
どれも社内で再発防止すべき事項です。自社で改善にとりくむ必要があります。
支払い誤りの可能性を減らすためには、
請求違算を減らすことが必要です。
特に自社要因の請求違算から減らす必要があります。
自社要因の請求違算を減らすためには、自社での改善活動が必要です。
自社での改善活動を促すために請求違算の状況を定期的に社内共有することが必要です。
だから、請求違算は、その要因とともに一表に記載し、関連部門、経営幹部、経営者にて定期的に共有すべきだと言えるのです。
自社要因に請求違算の改善のために、請求違算一覧表を共有すべきと言いましたが、
例えば、仕入先があまりに請求を間違えてくるようであれば、取引自体を見直さなければならなくなります。これを適時に行うためには、常時にて、その状況を社内共有しておくことが効果的です。
仕入先要因の請求違算への対応のためにも、請求違算一覧表の社内共有が効果的だと言えます。
あなたの会社では、『請求違算一覧表』は作成されていますか?
然るべき関係者で共有できていますか?
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