3-17 購買:長期発注残を定期的に検証することが大事

Post date: Apr 11, 2016 1:31:01 PM

発注残とは、まだ未消込の発注のことです。

発注してから、品物が届き検収をあげるまで、数日から長ければ数週間の時間がかかることが普通なので、発注残があることは通常のことです。

でも、それがあまりに長期になると、通常のことではありません。

どんなときに発注残があまりに長期になるでしょう?

例えば

・本当に品物ができるまで長期間かかる(特殊な品になると9か月や1年待ちというものもあります)。

・発注キャンセルをしたが、口頭で仕入先に伝えただけで、発注キャンセル処理をし忘れている(これが一番多い理由です)。

・二重発注の消し忘れ(これも多い)

・品物は受け取ったが、検収を上げていない(通常仕入先からの請求で検収モレが指摘されるが、仕入先が請求がしないことがある)

等あります。

発注キャンセル処理忘れは、発注残情報を見にくくし、情報の信頼を損なうという点で問題です。

発注をキャンセルしたという事実はタイムリーに、発注記録に反映することが大事です。

(一対一対応の原則:現物や取引が動くたびに適時に正しく記録を実施するという考え方)

一方で、品物を受け取ったが、検収を上げていない場合については、もう少し掘り下げる必要があります。

・受け取った品物が数量不足で不足分が入ってきていない

・受け取った品物の品質が悪くて検収があげられない

・品物は受け取ったが、単価交渉が完了しておらず、検収があげられない

・発注間違いを隠そうとして、検収を上げない

いずれにせよ、仕入先という相手のあることであり、品物のやり取りはあるわけですから、放置しておくわけにはいかないことになります。

まずは、こういった事実を発見することが必要になります。

その後、然るべき責任者が対応することが大事です。

そのためには、長期発注残を定期的に検証することが大事です。

(残高管理の原則:業務の発生ベースのフローのみならず、残高ベースのストックもいっしょに管理すべきとの考え方)

そして、その定期的な検証は担当者本人以外の誰かが実施することが有用です。

(ダブルチェックの原則:一連の取引や現物の動きに関わる処理を、1人の人間で完結するのではなく、複数の人間でダブルチェックするべきとの考え方)

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