2-06 子会社管理:重要意思決定をどうしてますか?

子会社での重要な意思決定

子会社でも、長期借入や、大型設備投資、役員人事といった重要な経営意思決定が行われます。

この時、親会社では、誰が、この経営判断に関与していますか?

別の言い方をすれば、グループ会社に対するガバナンスはどうなっていますか?

ということになります。

経験上、よくあるのは、親会社の取締役のどなたかが、子会社の社長もしくは役員を兼任しているというご回答。

この場合、子会社の重要な経営判断について、親会社で議論されるかどうかは、当該取締役が、親会社の取締役会や経営会議で報告するか否かにかかることになります。個人的裁量に大きく依存しており、属人化していると言えます。

これでは、子会社の経営が、親会社の経営の方向性と整合しないという事態が起こりかねず、グループ経営としては、ロスが生じやすい状況だな思います。

また、グループガバナンスは有効に機能しているとは言い難いと思います。

では、どうすればいいか?

大きく二つあると思います。

兼任 or 子会社管理規程

ひとつは、親会社の社長が子会社の社長も兼任する方法。

別の取締役に任せずに自ら社長を兼任されれば、経営の不整合といった問題は生じなくなります。

もうひとつは、子会社管理規程を設け、子会社が重要な意思決定を行う場合には、親会社取締役会等の承認を必要としてしまう方法。

こちらは、子会社の経営を委任しつつ、仕組みにて監督するというものです。

どちらでも、メリット、デメリットあります。

そもそも子会社をつくったのは何のためでしょうか?

また、社長個人の能力と時間の限界については、どう考えられますか?

事業承継などを見据えて、人材の育成の必要はありますか?

いずれにせよ、成り行きで放置するのではなく、

貴方の置かれている状況に合わせて、考えてみられることが大事だと思います。