2-04 子会社管理:先ず資金を押さえて(資金横領を防ぐ)
<公表されている資金横領の事例>
①24億円、子会社の総務部長
②15億円、子会社の経理部職員
よくこれだけの金額になるまで、ばれなかったものだなと思います。
では、もっと少ない金額ではどうなんでしょう?
公表、多額でこれだけあれば、非公表、少額だとどれくらいになるのか?
もし、貴方の企業グループで出納、資金管理業務について、人員が少ないことを理由に、ダブルチェックができ切れていないなという子会社がある場合、親会社でダブルチェックを実施したほうがいいです。
具体的には下記の実施が考えられます。
この業務は、経営者自らやってもいいですし、親会社の管理部門でやっていただいても結構です。
(毎月)
子会社から入手:①すべての通帳のコピー、②月次決算書
照合作業実施 :①と② 預金残高が一致していることを確認
(年に一回以上)
現地往査 :通帳コピーと原版と一致しているか、現地に行って確認
個人的見解ですが、当該ダブルチェック作業は、貴重な人財を確保するという観点から必須です。
関与させていただいた会社様には、上記作業が定着するまで、実施をサポートしております。
自分のモノでもないお金を誰にも見張られていない状況で扱い続けるというのは、
当人にとって過大な責任負担です。
また、そのような状態でもお金を任せてもらっている人は、社内でも信頼の厚い人です。
その信頼に甘えて、任せきったあげくに、小さな事故のせいで、その人材を失うということも起こりえます。
本来信頼できる人材を失うというのは中小企業にとって大損害であると考えます。
人材を失うことを防ぐために、親会社によるダブルチェックがなされているか検討してもらえたらと思います。