0-07 監事の責任:記帳してもらう

監事の役割には、『業務監査』と『会計監査』があります。

それほど規模の大きくない組織であれば、『会計監査』の方がより監事に期待される役割なので、『会計監査』の基本的な心構えについて説明します。

監事が『会計監査』を実行するうえで重要なことは3つあると考えています。

①「見張っている」とメンバーに意識させること

②何事も記録させる(帳簿を作成させる)

③出納管理者、会計担当者を明確にすること

の3つです。

その二つ目、②何事も記録させる(帳簿を作成させる)。

『会計監査』に期待される役割は、

会計記録の信頼性を保証することのみならず、会計記録がお金の記録であることからお金の管理がちゃんと行なわれていることを見張ることまで含んでいます(経験からくる私的な見解です)。

さて、その役割を果たすためには、その前提として、会計記録が記帳されていることが必要です。

記帳がいい加減にしかされていないと、何が行われているのかわからず、『会計監査』を実行すること自体が不可能になります。

記帳がいい加減にしかされていないと、それ自体が問題となります。特に、お金の管理はちゃんと行なわれていないことになります。

ですので、監事としては、②何事も記録させる(帳簿を作成させる)。

ことが必要になります。

記帳がいい加減にされているようでしたら、監事の立場からは、理事の方々に、記帳をちゃんと実施すべきだと意見することが監事の役割の一つになります。

ある程度以上の取引や、動いている資金の金額が大きい法人や団体の場合、記帳をくじで会計担当になられた方だけに頼るのは無理がある場合があります。会計への記帳については外注してしまうのも一つの手になります。実際、記帳を外部に頼まれている法人や団体はよくあります。私の住んでいたマンションの管理組合も会計記帳も管理会社に依頼していました。


続きは⇒0-8 監事の責任:出納担当者と経理担当者を明確に