0-06 監事の責任:見張ること(見守ること)

監事の役割には、『業務監査』と『会計監査』があります。

それほど規模の大きくない組織であれば、『会計監査』の方がより監事に期待される役割なので、

『会計監査』の基本的な心構えについて説明します。


監事が『会計監査』を実行するうえで重要なことは3つあると考えています。

①「見張っている」とメンバーに意識させること

②何事も記録させる(帳簿を作成させる)

③出納管理者、会計担当者を明確にすること

の3つです。


その一つ目、①「見張っている」とメンバーに意識させること。

もし、監事って何もしていないと思われたらどうなるでしょうか?

出納を管理している人を誰も「見張っていない」ことになります。

金額の多い少ないにかかわらず、人のお金を預かるのを一人でやるのは嫌なものです。悪気が無くともお金の紛失があれば真っ先に疑われますし、まして悪気をもったりすればやりほうだいです(でも、いつかばれます)

まず、監事は不正に対する抑止力(内部けん制)であることが求められます。

そのためには、形式的にだけ、空気みたいにいるかいないかわからないという状態ではなく、「ちゃんと見張っているよー」とその存在をアピールしてください。

「見張る」という言葉が人を疑っているようで嫌だと言われる方は、「見守っている」と言い換えてください。

『会計監査』を適切に実施する十分なスキルが無いことが普通だと思います。それでも、監事を引き受けた場合、そんなことは公言する不要です。

まずは、「ちゃんと見張っているよー」という存在がいることが重要なのですから。

あとは、『会計監査』としては、常識を駆使して、出納記録と預金通帳や関係証票(請求書等)が整合しているか丹念にご確認ください。


続きは以下

0-7 監事の責任:記帳してもらう

0-8 監事の責任:出納担当者と経理担当者を明確に